就業規則の周知義務

1.労働者に周知させる義務

労働基準法第106条第1項により、
「使用者は、就業規則を常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備えつけること、書面で交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知
させなければならないとされています。」

2.厚生労働省令で定める方法とは

厚生労働省令で定める方法とは、労規則52条2項に定めがあります。
 ①常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備えつけること
 ②書面を労働者に交付すること
 ③磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、
  各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設定すること

3.社内での周知方法

①常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備えつけること
 タイムカードの設置場所や、社内掲示物、休憩室など、全従業員がいつでも閲覧可能な場所に設置ください。
 なお、各作業場とは本社、支店、工場、店舗など、各事業者となります。

②書面を労働者に交付すること

 就業規則を全従業員に印刷して交付するなどです。印刷して交付する場合、社外流出の懸念もありますので注意が必要です。

③磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、
 各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設定すること

 従業員全員がPCを保有している場合は、共有サーバーや共有掲示板などで常時閲覧できるようにすることがポイントです。アルバイトやパートさんなど、PCを保有していない場合は、一部従業員のみの周知となるためお勧めはできません。